序文#
Rclone は、さまざまなオブジェクトストレージやクラウドストレージ間でのデータの同期、アップロード、ダウンロードをサポートするコマンドラインツールです。さらに、いくつかの設定を通じてオフラインダウンロードやサーバーバックアップなど、非常に便利な機能を実現することができます。Rclone にはさまざまな使用方法があり、マウントはその 1 つです。
注意: マウントは必須ではありません。実験的な機能として、多くの制約と問題があります。マウント後、それを実際のディスクとして使用することはできず、ファイル操作時にはローカルディスクをキャッシュとして使用します。不適切な使用方法では、ディスクの容量不足や VPS のフリーズなどの問題が発生する可能性があります。Google で「Rclone」を検索すると、関連するキーワードの中で最も多いのが「マウント」という言葉ですが、これは多くの初心者に誤解を与えています。安定したアップロード、ダウンロード、同期などの操作を行うには、Rclone のネイティブコマンド機能を使用することをお勧めします。使用方法については、《Rclone の高度な使用方法 - 一般的なコマンドパラメーター》を参照してください。
Rclone のインストールと設定#
公式では、ワンラインでのインストールスクリプトが提供されています:
curl https://rclone.org/install.sh | sudo bash
インストールが完了したら、rclone config
コマンドを入力して対話型の設定オプションに入り、指示に従って操作を行ってください。わからない場合は、《Rclone のインストールと設定チュートリアル》を参照して、詳細な手順を確認してください。
fuse のインストール#
マウントには fuse のインストールが必要です。自分のシステムに応じてインストールコマンドを選択してください:
# Debian/Ubuntu
apt-get update && apt-get install -y fuse
# CentOS
yum install -y fuse
クラウドストレージのマウント#
クラウドストレージのマウントには、手動マウントと起動時自動マウントの 2 つの方法があります。必要に応じて選択してください。
手動マウント#
# マウント
rclone mount <クラウドストレージ名:クラウドストレージのパス> <ローカルパス> [パラメーター] --daemon
# マウントの解除
fusermount -qzu <ローカルパス>
クラウドストレージ名
は設定時に入力したname
です。クラウドストレージのパス
はクラウドストレージ内のフォルダで、空白の場合はクラウドストレージ全体を指します。ローカルパス
は VPS 上のローカルフォルダです。パラメーター
は要件に応じて公式ドキュメントを参照して選択します。実際の入力時には括弧は不要であり、ここでは区別をより明確にするために使用しています。--daemon
はプロセスデーモンパラメーターで、バックグラウンドで実行できます。
使用例#
マウント操作を行うためのコマンドを入力します:
rclone mount Onedrive:/ /Onedrive --copy-links --allow-other --allow-non-empty --umask 000 --daemon
次に、df -h
コマンドを入力してマウント状況を確認します。
root@P3TERX:~# df -h
Filesystem Size Used Avail Use% Mounted on
udev 286M 0 286M 0% /dev
tmpfs 60M 7.8M 52M 14% /run
/dev/sda1 99G 25G 71G 26% /
tmpfs 297M 24K 297M 1% /dev/shm
tmpfs 5.0M 0 5.0M 0% /run/lock
tmpfs 297M 0 297M 0% /sys/fs/cgroup
Onedrive: 5.0T 216G 4.8T 5% /Onedrive #ここがマウントされたクラウドストレージです
マウントを解除する場合:
fusermount -qzu /Onedrive
起動時自動マウント#
- 自動起動スクリプトをダウンロードして編集します。
wget -N git.io/rcloned && nano rcloned
- 内容を編集します:
NAME="Onedrive" #Rcloneの設定時に入力したname
REMOTE='' #リモートフォルダ、クラウドストレージ内のマウントされたフォルダ、空白の場合はクラウドストレージ全体
LOCAL='/Onedrive' #マウント先、VPSのローカルマウントディレクトリ
- 起動時自動マウントを設定します。
mv rcloned /etc/init.d/rcloned
chmod +x /etc/init.d/rcloned
update-rc.d -f rcloned defaults # Debian/Ubuntu
chkconfig rcloned on # CentOS
bash /etc/init.d/rcloned start
[情報] rclone 起動成功 !
と表示されれば、成功です。
管理#
マウントを開始するには bash /etc/init.d/rcloned start
マウントを停止するには bash /etc/init.d/rcloned stop
マウントを再起動するには bash /etc/init.d/rcloned restart
ログを表示するには tail -f /$HOME/.rclone/rcloned.log
起動時自動マウントのアンインストール#
bash /etc/init.d/rcloned stop
update-rc.d -f rcloned remove # Debian/Ubuntu
chkconfig rcloned off # CentOS
rm -f /etc/init.d/rcloned